植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

A03 公募研究:『植物細胞場』解析技術開発

環境感覚の解明をめざした透過電子顕微鏡法によるオミクス解析

研究代表者 永田 典子 日本女子大学理学部・教授 研究代表者ホームページ
連携研究者 明賀 史純 理化学研究所環境資源科学研究センター・研究員 連携研究者ホームページ
豊岡 公徳 理化学研究所環境資源科学研究センター・上級研究員 連携研究者ホームページ
朽名 夏麿 東京大学大学院新領域創成科学研究科・助教

研究概要

 ポストゲノム時代において、様々な網羅的情報の解析(オミックス研究)が進められてきた。本研究は、透過型電子顕微鏡を用いて葉緑体形態を網羅的に構造観察することを提案するものである。
 本研究では、2つの目標を掲げている。1つ目は、葉緑体遺伝子と葉緑体構造との関連性を網羅的に解析することで、葉緑体構造を構築する遺伝子の法則性を見出し、機能未知の遺伝子機能を予測するモデルを提示することである。そのために、葉緑体タンパク質をコードする核遺伝子にタグが挿入されたシロイヌナズナ葉緑体突然変異体のうち、アルビノ、ペールグリーン等の葉の色に変化の現れた100ライン以上についての葉の網羅的電顕観察を行う予定である。これは、外見的にはわからない突然変異体の構造変異を見つけるためのスクリーニング法でもある。他のオミックス情報と統合することで、葉緑体構造から遺伝子機能を推定する予測モデルを構築することを目指している。2つ目の目標は、細胞や組織全体に渡る広範囲高解像度の電子顕微鏡画像を取得する方法を開発し、葉緑体の構造変化等を統計学的及び総括的に処理できるようにすることである。外部PCから電子顕微鏡をプログラム制御することで、自動で画像取得のできるシステムを構築する。茎頂・胚・葉などにおける色素体等の構造変化を詳細に追跡するために、最終的には数千枚の電顕画像データを統合し、どの部位にでもズームできる広範囲高解像度画像を得たい。
 なお、本研究により取得した画像データは将来的にWeb上で公開する予定であり、公共的に植物科学研究の推進に貢献することも目指している。

図:概略図

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