植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

A03 公募研究:『植物細胞場』解析技術開発

植物環境感覚を支える機能性分子・粒子のX線構造解析

研究代表者 中迫 雅由 慶應義塾大学理工学部・教授 研究代表者ホームページ
連携研究者 苙口 友隆 慶應義塾大学理工学部・助教

研究概要

 我々は、これまで、放射光を利用したX線回折・散乱実験を通じて、植物の光受容蛋白質の構造研究を行い、当該分野の構造生物学的側面に貢献してきた。本領域においては、これまでの研究を発展させ、植物の光受容蛋白質の高分解能X線結晶構造解析やX線小角散乱実験を通して、光励起生体内シグナル伝達の分子メカニズム解明に向けた構造生物学的研究を展開したい。また、高干渉性X線を供給可能な第三世代放射光源(SPring-8)や第四世代放射光源(X線自由電子レーザー、SACLA)を用いたX線回折顕微鏡法の確立を目指して、X線回折装置の開発も行ってきた。この実験方法では、結晶を必要とせず、結晶化が原理的に不可能なサブミクロン粒子でさえも、特殊なアルゴリズムを用いることで、回折強度分布のみから電子密度分布を再現できる。現在、葉緑体等の細胞内非結晶粒子の構造研究に着手しており、今後、同実験手法に進展をもたらすべく、実験装置・手法及び解析アルゴリズム開発に取り組む予定である。
 本研究課題では、これまでの植物光受容蛋白質に関する構造生物学的研究と近年の新しいX線構造研究手法開発の成果を踏まえ、植物の光受容応答に関わる様々な分子や粒子の構造を明らかにしながら、植物環境感覚応答に関する空間階層イメージング研究に貢献したいと考えている。また、他の研究グループとも積極的に連携し、領域における構造研究展開の一翼を担いたいと考えている。

図:植物細胞内光機能分子・粒子の空間階層X線イメージング

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Copyright ©2010 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで」