植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

A03-キ 計画研究 : 『植物細胞場』解析技術開発

計画研究キ:植物組織を対象とした1細胞計測技術の開発

研究代表者 神原 秀記 日立製作所・フェロー  
研究分担者 梶山 智晴 日立製作所中央研究所・サブリーダ/主任研究員  

研究概要

我々は、浮遊動物細胞を1 個取り出し、チューブに入れて磁気ビーズ上にcDNA ライブラリーを作製し、これを繰り返し用いることにより複数の遺伝子の発現量を精密に解析する技術を確立した。これをさらに高度化して植物組織に含まれる細胞を1 細胞レベルで、また、多くの細胞について複数の遺伝子の発現量を精密に定量分析する技術を開発する。このためにまず植物組織から多くの細胞について1細胞レベルでmRNA を取り出す技術、それらを全てcDNA に変換して多くのサンプルからcDNA ライブラリーを作製する技術、これらから一括して遺伝子発現量を定量分析する技術を開発する。

初年度は植物組織からmRNA を数細胞の分解能で抽出する技術およびタイタープレートを用いた10 サンプル以上の一括cDNA ライブラリー作製と定量PCR を用いた定量分析技術を開発する。第2 年度は複数の対象となる遺伝子を解析するためのプローブの開発およびcDNA を一括増幅する技術を開発する。第3 年度は同時に解析できる試料数を100 以上とするための技術開発を行う。第4 年度は細胞取得からcDNA 作製および定量分析までの一貫解析技術を確立すると共に種々対象に活用する。第5 年度は植物細胞をタイピングするためのプライマーセットの開発、遺伝子発現を精密に定量分析するための新たな定量分析技術の開発を行う。

またこれらの技術開発と並行して、計画研究ア、オの長谷、三村らと共同で、環境変化にさらされた植物体における1細胞毎の遺伝子発現応答を解析する。このような解析が行われた例は皆無であり、植物研究の新しい分野がこの研究を端緒として拓かれることが期待される。

図:単一細胞由来発現mRNA の多種繰り返し定量解析方法

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