植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで - 文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 平成22年度~26年度

A01-ウ 計画研究:個別刺激応答機構

計画研究ウ:陸上植物の水獲得に機能する根の水応答機構の解明

研究代表者 高橋 秀幸 東北大学大学院生命科学研究科・教授 研究代表者ホームページ
連携研究者 宮沢 豊 山形大学理学部・准教授  
藤井 伸治 東北大学大学院生命科学研究科・准教授  
森田 美代 名古屋大学大学院生命農学研究科・教授  
小林 啓恵 東北大学大学院生命科学研究科・助教  

研究概要

陸上植物の根の水分屈性は、固着性の植物が陸地環境で効率的な水獲得を可能にし、乾燥ストレスを回避して生活するために重要な役割を果たすと考えられる。高橋班は、世界に先駆けて水分屈性実験系を開発し、近年、水分屈性に必須且つ特異的に機能する分子を発見した。これらの中で、MIZ1 遺伝子は機能未知のタンパク質をコードし、コケやイネなどの陸上植物だけに保存されていることがわかった。さらに、MIZ2 遺伝子は小胞輸送を担うGNOM をコードし、miz2 突然変異が新規のgnom アリルであること、また、水分屈性に特有の小胞輸送制御系の存在することが明らかになった。このように、高橋班は極めてユニークな水分屈性制御分子を見いだし、これまでまったく未知であった根の水分屈性分子機構を明らかにするための基盤構築に成功した。

そこで本研究では、MIZ1 の機能とともに、MIZ1 並びにMIZ2 (GNOM) と相互作用する分子、それら分子の下流に位置する機能分子群を、研究項目A02 と協力して明らかにする。また、miz3 突然変異体の変異原因遺伝子を同定・解析し、新規水分屈性制御分子を明らかにするとともに、水分屈性に機能する水センサーを解明するための研究を行う。さらに、これらの成果に基づいて水分屈性制御機構に関するモデルを構築する。それによって、水分屈性や重力屈性や光屈性などの環境刺激応答機構を比較解析し、それら制御分子のネットワーク・クロストーク機構とともに、根が複数の環境刺激応答を統御するしくみを明らかにするための共同研究を行う。

図:水分を中心とした植物の環境情報統御機構の包括的理解

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